猫屋敷の最後
2年半前、我が家の敷地内で1匹の子猫を保護しました。
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近所のプチ猫屋敷から脱走してきた猫でした。
猫屋敷の主(50代男性)に確認したところ
「うちの猫だから引き取ります」と。
その猫屋敷は家猫数匹と
外にエサやり猫数匹。
責任を持って終生飼い続けるという意識は皆無で、
ただかわいいと愛でるためだけに
エサやりしていた様子でした。
せっかく保護した子猫。
そんな環境の家には返したくなく、
「この子は私にお任せ願えませんか?
飼い主さん探してみます」
ときくと、
「ああじゃあまだ子猫いるからその子たちも…」って
軽いノリで言われたので、
「それはご自分で責任持ってくださいね。
役所で避妊の助成などもあるようなので
問い合わせてみられたらいかがですか?」
とお断りしました。
それから保護猫はとてもとーってもかわいがってもらえる
一生の家族に出会い、
今は幸せに暮らしています。
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先日、その家のあたりから大きなバンが出発する様子を偶然目撃。
え。あれ寝台車よね?
誰か亡くなった?
翌日近所の人に聞くと、
数か月入退院を繰り返した後、
亡くなったのは、
その猫屋敷の住人でした。
彼は一人暮らしです。
お一人で亡くなられたのは、
本当にお気の毒です。
ご病気を抱えいろいろご不自由だったことでしょう。
唯一の身内は叔父様だけのようでした。
そこからの手続きは実子がいないため、
大変であろうことは想像がつきます。
その話は別の機会にするとして…。
「猫、どうなった?」
と、いつも数匹の猫がたむろしていた
お庭をのぞいてみましたが、
数か月入退院を繰り返していたからでしょうか。
一匹もいません。
しかし最近近所に野良猫が増えたように感じていました。
発情期特有の鳴き声もよく聞いていました。
おそらく猫屋敷の家猫も外飼い猫も
すべて放牧されたと思われます。
ペットの問題。
保護活動のボランティアさんに聞いた話ですと、
入院・入所・死亡により、
行き場をなくす犬や猫がどんどん増えているそうです。
飼う前に終生飼育できるかどうかをしっかりと考えてほしいです。
また別のご家族ですが、
高齢のお父様の相棒にと、
成犬(5歳)の保護犬を迎えられました。
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しっかりとご家族で話し合い、
近所に住む娘さんやお孫さん夫婦と協力し、
万が一ご両親が飼育できなくなったときのための
態勢をしっかりと整えておられました。
終活におけるペットの問題が大きくなってきています。
もちろんペットに癒され、穏やかな日々を送りたい気持ちは
とても共感できます。
しかし安易に飼う(買う)、安易にエサやりをする、
その結果、万が一のときの
いちばんの被害者は
あなたを癒してくれたその子になるというのを
しっかりと認識しておく必要があると思います。


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