広島市で考える「お一人様の終活」― 身寄りがなくても、最期まで自分で決めるために(第1回)

広島市で考える「お一人様の終活」
このシリーズについて
「お一人様の終活」をテーマに、
制度・現実・選択肢を順番に解説しています。
第1回|終活は何から始める?
第2回|死亡届と火葬の流れ
第3回|誰が決める?誰が動く?
第4回|希望を残す方法
第5回|制度とお金の現実
第6回|火葬後どうなる?
番外編|相談先と費用まとめ
― 身寄りがなくても、最期まで自分で決めるために ― 第1回
「……もし、私がいなくなったら、この部屋はどうなるんだろう」
夜中、ふとそんなことを考えて、眠れなくなる日が増えていきました。
Aさんは、広島市内で一人暮らしをされています。
職業は看護師。経済的にも自立していて、忙しく働いてこられました。
これまで結婚はされておらず、お子さんもいらっしゃいません。
仕事と自分の生活を大切にしながら、日々を過ごしてこられました。
遠方にお兄様はいるものの、何十年も連絡を取っていません。
若い頃に実家を離れてから、関係はほぼ途切れたまま。
それ以外に頼れる親族はいません。
そんなAさんが、がんと診断されました。
抗がん剤治療は選ばず、余命宣告を受けました。
看護師という職業柄、病気の現実は冷静に受け止めることができました。
もちろん、たくさんの思いはあったはずです。
けれど、ある時から、別の不安が頭から離れなくなりました。
・自分が亡くなったあと、この賃貸アパートはどうなるのか
・お葬式はどうすればいいのか
・お骨はどうなるのか
病気の不安もある。
でもそれと同じくらい、「その後のこと」が気になってしまう。
眠れない夜が続いていました。
お一人様の終活という現実
実は、Aさんと同じような不安を抱えている方は少なくありません。
近年、「お一人様の終活」という言葉を耳にする機会が増えました。
特に広島市でも、
・身寄りが少ない
・親族と疎遠
・子どもがいない
・一人暮らし
といった方からのご相談は、決して珍しいものではありません。
一人暮らし世帯が増えている背景については、
こちらの記事でも触れています。
一人暮らしの家族が増えた今、私が実際に使っている「見守りアプリ」の話
「お金をかけなくていい」「直葬でいい」と言われたとき
ご本人がよくおっしゃる言葉があります。
「お葬式にお金をかけなくていい」
「直葬でいい」
とても現実的で、優しさも含まれた言葉です。
ただ、ここには一つ、見落とされやすいポイントがあります。
それは、
「では、誰がその手続きをするのか」
という部分です。
お一人様の終活で最初に考えること
お一人様の終活で大切なのは、
「何をするか」をすべて決めることではありません。
まず整理したいのは、この3つです。
・亡くなったあと、誰が動くのか
・どこまでを自分で準備しておくのか
・どこからを行政や制度に委ねるのか
ここが整理できるだけで、
見える景色は大きく変わります。
「何から考えればいいかわからない」は普通です
実際には、
「何から考えればいいかわからない」
「考えないといけないのはわかっているけど、怖い」
そう感じる方がほとんどです。
これは、とても自然なことです。
広島市で亡くなった場合の具体的な流れについては、
こちらの記事で解説しています。
広島市で亡くなったときの流れ
Aさんも、同じでした
Aさんも、最初は何から手をつければいいかわかりませんでした。
けれど、少しずつ整理を始めました。
そして最終的には、
ご自身の希望をきちんと形にし、
安心して最期を迎えることができました。
ご遺骨も、ご本人が望んだ場所へ。
きちんと納めることができました。
では、最初に何を知っておくべきなのでしょうか
実は、「身寄りが少ない場合」、
亡くなったあとに起きる流れには特徴があります。
ここを知らないままにしておくと、
あとでご本人ではなく、
周りの誰かが困ることになるかもしれません。
次回予告
次回は、
広島市で亡くなった場合の流れ
死亡届は誰が出すのか
火葬はどのように進むのか
について、現実的な視点でお話します。
Aさんが最初にぶつかった「壁」も、ここにありました。
続きはこちら。
第2回|死亡届と火葬の流れ

